現在の日本にとって景気を良くするのに最も重要なのは、（金融政策側では）インフレ期待を起こさせることと言えます。最も簡単に手に入る予想インフレ率はブレーク・イーブン・インフレ率ですので、確認してみました。
以下、日本相互証券株式会社の資料です。
＊ブレーク・イーブン・インフレ率（BEI：Break-Even Inflation rate）の値は、市場が推測する期待インフレ率を表す情報として利用されています。
最近、BEIが少しずつ上がり始めています。先日、インフレターゲット2％が設定されたのでマネタリーベースの拡大に伴って更に2-3％目指して上昇することになるはずですが、もう少し時間がかかりそうですね。
最近の為替の反応は、予想インフレ率が増加することを折り込んで円安になっていると言えます。なので、今はまだ期待先行の状態でしょうか。内閣支持率も高まっており、デフレを脱却するのはほぼ確定と考えていますけど。。。
あと、インフレ期待が高まる一方で、国債利回りが底値を這いつくばっているという事は、予想される実質金利が低下しているとも言えます。つまり、日本政府の借金返済能力は高まっているということになります。また、リフレ政策が成功して名目GDPが成長すると、借金/名目GDPが減るので、日本の借金が減るとも予想できます。
よく藤巻健史とかがインフレになると国債が暴落すると言ってますが、それは日本政府の借金返済能力が高まるとみんな揃って国債を投げ捨てるということになるので、理解不能です。藤巻は日本の借金が多いことはオレが発見したｗといった調子で、いつも張り切っていますが、日本の借金が多いことは有名な話なので本当にヤバければ既に利回りが上がっているハズです。
私は、藤巻さんを嫌っていそうですが、実は一目置いています。それは、ずっと「国力の弱っている日本の円が買われるのはおかしいので円安になるはずだ」という明らかに間違った主張を繰り返して、かつ予言も当たった事が無いのに、いつも自信満々そうに語っていらっしゃる。並の神経であれば、間違ったら反省して直そうと考えるはずなのに、彼はそうではない。経済の知識も皆無なのに・・・、さすが「伝説のトレーダー」。
「ガラガラポン」、「日銀がフル回転で紙幣を印刷する」などの言い回しはコミカルで好きですが、いつの時代の言葉だよってね。
しかし、あんなのが日本を代表する著名トレーダーってのは日本の恥では無いだろうか。やっぱりよく考えると藤巻さんはただの詐欺師ということになりますかね。
