小型株投資の日記

株式投資の記録

小型株効果について

 私は「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読んで小型株効果を始めたということで、そもそもどういう理屈だったかを振り返ってみたいと思います。

 なんせ手元には2冊ありますので、両方とも小型株の記述がありそうなところだけ読んでみました。1冊は1999年初版の少し頭のテカっている表紙の本で、もう一冊は2019年7月の原著第12版となっております。

 

 こうして、2冊あると歴史の検証に耐えた事柄が浮かび上がってくるんじゃないかと夢が膨らみますね。これからは、積極的に同じ本を2冊買おうじゃないかと思いますw

 

 

 小型株のリターンの源泉について、それぞれ抜粋し要約します。

 

 初版

標準偏差が大型株より高く、リスクが高いため(p.274)

・小型株効果は生存者バイアスかもしれない(p.326)

 

 原著第12版

標準偏差が大型株より高く、リスクが高い(p.247)

・小型株は景気後退期に経営困難に陥る可能性が高いのでは?(p.281)

・市場流動性が低いため、プレミアが必要(p.282)

・幾つかの研究結果は生存者バイアスかも知れない(p.333)

 

 

 思ったよりも記述が少なかったのですが、2冊に共通しているのは変動が大きい(リスクが高い)ため、リターンが高いという事です。

 生存者バイアスがあるというのは、幾つかの研究結果に対して指摘していて、倒産した会社は除外されているから、その分リターンが高いんじゃないのかということです。そういう研究結果もあるかも知れませんが、小型株指数のほうが大型株指数よりも高パフォーマンスのため、小型株効果が存在するのは疑う余地は無いと思います。

 流動性の低さ、これは否定できません。今週の買い手が自分しかいないとか、経験したことがありますね。一週間の出来高が0の会社もありますし。

 景気後退期に経営困難に陥る可能性。小型株は資本も少ないだろうし、経営困難に陥る可能性があれば株価は大幅に下げるので自然と小型になってしまうということもあるかも知れません。株価の変動の大きさを考えても、景気の影響を受けて経営困難に陥る可能性は高そうです。

 

 下は時価総額の低い順に引っ張った結果ですが、確かに赤が多くて不景気というわけでもないのに、経営上の困難に直面している会社が多そうです。

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 しかし、この中にきっと次のテンバーガーがあるかも分かりませんね。普通の人は赤字の会社は除外することが多いと思いますが、赤字の会社も含めての小型株効果ということになっているはずですので。

 だとすると、例えば時価総額下位の20社を買い続けるとか、時価総額下位×低PER×低PBR×高配当利回り などの組み合わせとか、色々戦略は考えられます。

 

 なお、現時点の私の銘柄選定方法は、時価総額下位+最高益更新+低PER+ROE(+4期平均成長率)で銘柄を選び、まずまずの財務、今後の見通しを考慮し、原発と不動産は控えめにしたい気持ちをプラスして選んでいます。

 

 

 あと、原著第12版の方が内容は多く感じますが、同じ本を2冊買っても当然ながら内容が2倍になるわけでは無いので、図書館で良いと思います。