面白い記事を見かけました。詭弁と言えば上念司が有名ですが、負けず劣らず詭弁を重ねるうちに訳分からなくなってしまった人です。
藤井教授vs原田教授 の論争についてのエントリーです。この論争はなかなか興味深く多少なりとも関心を持っています。藤井教授は名目GDPと公的資本形成の相関は明らかだから財政出動実行せよ!と主張し原田氏はマンデルフレミングで財出は効果無いから何もしないで金融緩和だけやれ!という立場です。概ね、藤井教授が優勢で原田氏はのらりくらりしています。
そう主張されると、失われた20年と言われてきたけどデフレでも実質GDPが伸びているから問題ない、というようにも聞こえます。
この人たちが墓穴を掘っていると思うのは、公的資本形成が名目GDPに影響を与える一方で実質GDPは関係無いと言われると、やはりデフレーターに対する影響を見たくなります。マネタリーベースはほぼ一貫して増えているしね。
そこで、久しぶりにグラフを作ってみました。公的固定資本形成とマネタリーベース、GDPデフレーターの推移です。 (全て暦年です)
素直に見れば、公的固定資本形成とGDPデフレーターには高い相関がありそうですが、マネタリーベースはあんまり関係無いんじゃないの?ということが見て取れます。
というわけで、原田氏とひろ氏の主張から透けて見えるのは、「リフレ派がさんざん主張してきたマネタリーベースとインフレの相関はかなりの疑問符が付く」ということでした。詭弁を弄するうちにとうとう訳が分からなくなり、ああ言えば上念状態です。実質GDP伸びるからデフレで何が悪いwと主張する日も近いのかな?
*個人的には金融政策の効果を否定してはいません。日銀の動きにマーケットが反応しているのは知っているので。しかし、超過準備金が増えるだけでは意味が無いということが、もっと重要です。
*インカムで0.1%になれたので、ハンドルネームを「上位0.1%の人」に変更しました。かなり嫌な人のような印象を与える名前にしました。個人的にアベノミクスの勝ち組のラインは上位0.1%と思いますので、一応勝ち組側にいるという意味を込めています。ヒャッハーできるのは、0.01%かも知れません。
(現実には、やる気の出ない会社で忙しく働き、家に帰れば赤ちゃん2人と要介護3の老人を抱えて、奴隷のように働いているわけですが・・・。デカい荷物を持って赤ちゃん抱っこしながら老人の車イスを押すとか、涙ぐましい努力をしています。)