兵力は多いほうが、企業はデカいほうが強いという事ですが、業種別のデータも一応確認してみました。
一口に業種と言っても、大分類、中分類とかなりの数があるため、代表的な産業として、製造業、自動車・同付属品製造業、非製造業、サービス業*を選んでいます。
*「サービス業」の中に「純粋持株会社」がありますが、これは子会社からの配当ぐらいしか収入が無く、利益等でもかなり極端な値(経常利益率~60%)を示しているため、除外しました。税金も子会社からの配当は無税となっています。
グラフの全産業は金融保険を除いたデータです。
自己資本比率は、資本金一千万以上あれば、落ち着く傾向。
経常利益率は、業種に関係なく大きいほうが良い。純粋持株会社の利益率が異常に高かったため、全産業(純粋持株会社を除く)のデータも確認してみましたが、大資本のほうが利益率が高い傾向に変わりありません。
配当性向も確認してみましたが、資本金が大きいほうが高い傾向にあります。
あと、気になったのが税金です。時々、大企業の税金が優遇されていると聞きますけど、実際の税率は中小企業のほうが少し有利なはずで、累進課税というほどでは無いのですが。
データ見ると、税引き前利益に対して払っている税金の割合を見ると、大資本のほうが低い傾向にあります。全産業で見ると資本金10億未満は30~34%ですが、資本金10億以上は概ね20%となっています。
個人に対しては累進課税で格差を無くすようにしていますが、法人にはそもそもそういう発想が無いのでしょう。強いものがより強くなるシステム。
純粋持株会社は子会社からの配当が無税ですので、ほとんど税金はありません。この形態はかなり優遇されていますね、個人でも法人でも普通に株買って配当貰う時は税金払いますからね。
●追記です、ROE
資本金1,000万円未満は資本規模が小さすぎるので、あまり参考にならないかも知れません。1,000万円未満を除くと製造業、自動車関連は資本金が大きくなるほど、ROEが高くなっており、規模のメリットが明らかと言えそうです。それに対して、非製造業はなんとなく高いですが、製造業程の違いでは無いです。
ということで、デカいほうが高利益率で、ROEも高めで、配当もあって、税金も少ないということでした。