確定申告データの配当編です。
取り出せるデータは、配当を確定申告した人に限られますが、まず配当を確定申告するかどうかという問題があります。
合理的には税率を低くしようとするはずですので、申告の選択については以下を考慮すると思います。
・課税所得が900万円以下なら確定申告して総合課税
・課税所得が900万円以上の場合は申告なし
・課税所得が900万円以上で口座間の損益通算をする人は、確定申告で申告分離課税
・大口株主(発行済み株数の3%以上保有)の場合は、確定申告必要で総合課税
課税所得が900万円以上で株の売買をあまり行わない人は、申告しないと思います。例えば、上級国民的なサラリーマン投資家で、配当や優待をもらうのが主な人は確定申告しない人も多いのではないかと思います。
逆にそれ以外の人だと総合課税のほうが税率が有利だったり、損益通算目的で申告している可能性が高いかも知れません。アクティブな投資家はやっているはず。。。
前提はありつつも、配当所得の金額と人数の図を作成しました。
配当所得の確定申告している人は1,566,956人で、株式譲渡で申告している人の約3倍と意外と多いですね。数百万以上の高額配当を得ている人たちも結構な人数が申告しています。
ところで、配当で生活できるほどの収入がある人たちが、本当に配当金生活しているのか気になりました。それで、配当が主な収入源の人の割合もグラフに入れていますが、200万円から5,000万円くらいですと、僅か5%しかいません。
ということは、生活ができるほどの配当があったとしても、本当に配当金だけで生活する人はかなりの少数派となっています。
配当金生活を目指して資産運用で成功したとしても、本当に配当金生活している人は相当少なそうです。
例えば、配当所得が300万から800万でリヤイアして、配当を主要な収入源にしたと仮定します。その人たちは、総合課税にするために確定申告するはずですが、そのような人たちは僅かに22,229人(0.018%)しかおりません。