最近、リフレ派は今や有害な存在であるという指摘が多々あります。例えば、東田剛さんとか。私も一時はかなり肩入れしていましたが、今は過去の遺物かなと思います。
マネタリーベースを増やして予想インフレ率を高めるというのは良いアイディアと思いましたが、「世の中で消費や投資に使われるお金を増やす」という最も重要なことがスッポリと抜け落ちているので、効果が限定されたり良くない方向に現れているように思います。電気代が上がってデフレ脱却と言われても、冗談だろ、と言いたくなりますね。
そんなリフレ派ですが、上念などの雑魚とは違う、岩田 規久男日銀副総裁がインフレ率2%を達成できると勇ましくおっしゃっています。
その中で5年物のBEIのグラフがあり、下に示します。残存は4年3ヶ月のものだと思うのですが、今年に入ってからも順調に上昇し3月の時点で2.3%くらい。消費税は5%上がるとしてBEIに与える影響は0.8%とすると、今後の約4年間の実質的なコアCPIは1.5%となります。それに対し、2014年2月のコアCPIは1.3%でコアコアは0.8%。現状とそれほど大きくは違わないです。
もっと新しい財務省のデータでは、5年物が2.7%、10年物が1.3%となっています。5年物で考えると、消費税の影響を除してもコアCPI2%近く行きそうです。コアコアCPIで考えると、1.5%程度でしょうか。過去に比べれば健闘しているとも言えます。しかし、10年物では消費増税を除いたコアコアCPIは0.5%以下になりそうで、全然ダメ。
素直に、その価格で買う人が多いから物価が上昇すると言ってくれないか。岩田 規久男の昔の本にも、そういう事が書いてあるのだけれど・・・。
*追記
インフレになることを期待して、物を買う人が増えるという考えもあるかも知れないが、それは投資または投機と位置付けられます。しかし、個人消費は生活のためなので、投機とは異なる。企業も消費が増える見込みがないなら、設備投資も出来ないね。